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タイヤ交換の基本

01.タイヤの役割

タイヤには大きく分けて
①荷重性能 ②駆動・制動性能 ③緩衝性能 ④操縦・安定性能
車の中で唯一路面と接している重要な部品の一つ。
タイヤには大きく分けて4つの役割(性能)があります。
1つ目は車の重さを支える荷重性能。
2つ目は車を走らせたり止めたりする駆動・制動性能。
3つ目は道路の衝撃を和らげる緩衝性能。
4つ目はハンドリングに応じて、車を維持したり方向転換したりする操縦・安定性能です。
さらに、経済性・耐久性・静粛性などもタイヤの役割に関わってきます。タイヤは車の中で唯一路面と接している、最も重要な部品の一つなのです。

02.タイヤに関するトラブル

タイヤは過酷な状況で使用されているため
十分な耐久性であってもトラブルが発生することがある。
原因を明らかにして問題を解決することが重要。
タイヤは重い車を支えて高速で回転しながら接地し、ねじられたりこすりつけられたりといった過酷状況で使用されています。もちろん、十分な耐久性を考えて作られていますが、経年劣化やイレギュラーな事態でトラブルが発生することもあります。比較的ポピュラーなのは、釘などといった鋭利なものがタイヤ本体に突き刺さったり、エアバルブ不良があったりするなどして起こるパンクです。また、タイヤの劣化・空気圧不良・外的衝撃などにより、タイヤが破裂するバーストもよく起こるトラブルです。ほかにも、路面に溜まった水の膜の影響でブレーキやハンドリングが利きにくくなるハイドロプレーニング現象や、ホイールアライメントの異常などによる偏摩耗などが起きます。さらに、ビート部の不良や外的衝撃などで、ホイールからタイヤが外れるなどということもあります。これらのトラブルが生じたときは、直ちに対策を実施するのはもちろんのことですが、原因を明らかにして問題を解決することが重要です。

03.タイヤ交換の重要性

タイヤは消耗品。
一定の走行距離の経過、経年劣化、偏摩耗や外的衝撃など
危険を示すサインがあればすぐに交換!
タイヤは消耗品です。一定の走行距離を経過してすり減ってしまえば、必要な性能を発揮することができなくなります。交換時期がわかりやすいようにするため、タイヤのトレッド部にあるメインの縦溝にはスリップサインがつけられています。これが一か所でも出たタイヤは整備不良の扱いを受け、車検には通りません。しかし、タイヤ交換はスリップサインだけで判断できないこともあります。たとえば、経年劣化です。トレッドの溝が十分に残っていても、タイヤの表面に細かなヒビがたくさん入ってしまうほど劣化していると、バーストの原因になりかねません。また、偏摩耗をしていたり外的衝撃などで傷ついていたりするタイヤも危険が伴います。タイヤは常に良好な状態のものを履いておくことが望ましく、危険を示すサインがあればすぐに交換しなければならないのです。

04.タイヤ交換のメリット

タイヤ交換の3つのメリット
①安全性の向上 ②乗り心地(静粛性)の向上 ③燃費の向上
タイヤは常に良い状態のものを使用することが大切。
タイヤは車を支えるだけではなく、走行・停止・方向転換などを行うのに不可欠です。したがって、常に良い状態のものを使用することが大切です。そのためには、劣化したタイヤを新しいものに交換するのですが、そこには3つのメリットが挙げられます。1つ目は安全性の向上です。摩耗したタイヤは性能を十分に発揮できません。特に、雨の日はスリップなどの危険が増大します。2つ目は乗り心地(静粛性)の向上です。タイヤのゴムが劣化すると柔軟性を失い、路面の衝撃がストレートに車に伝わったり、ロードノイズを発生させたりします。
3つ目は燃費の向上です。古くなったタイヤは転がり抵抗が大きくなるため、エンジンに負荷がかかるので燃費が悪くなってしまいます。このように、タイヤ交換は車を安全・快適に乗ることと、密接な繋がりがあるのです。

05.スペアタイヤの場合

以前は走行時装着と同じサイズのタイヤがスペアタイヤとして車に搭載されていた。
テンパータイヤ搭載車や市販のアルミホイール装着車が増えたことで、
走行時装着のタイヤとは別に管理されるようになった。
以前は、走るときに装着されているサイズと同じものが、スペアタイヤとして車に搭載されていました。多くのドライバーは、スペアタイヤを含めてタイヤローテーションをし、タイヤ交換をしたときは状態の良いものをスペアタイヤにしていました。しかし、その後、スペアタイヤ専用のテンパータイヤを搭載する車が増え、走るときに装着されているタイヤとは別に管理されるようになりました。また、市販のアルミホイールを装着する車が増えたことで、スペアタイヤのサイズは同じでもホイールが異なるケースが増えました。そのため、テンパータイヤと同様に別管理をするようになったのです。現在では、スペアタイヤを搭載しない車も増えてきています。

タイヤの選び方

01.サイズの見方

通常、タイヤ側面にはタイヤ幅・偏平率・リム径の順でサイズが表記されている。
中には速度記号・タイヤ構造(ラジアルタイヤのみ)の種類・ロードインデックス・
タイヤ強度などが併記されている。
タイヤには側面にサイズが表記されています。通常、タイヤ幅・偏平率・リム径の順で書かれており、中には速度記号・タイヤ構造(ラジアルタイヤのみ)の種類・ロードインデックス・タイヤ強度などが併記されています。タイヤ幅は原則的に断面幅のことで、全幅から飾り・文字・リムガードなどの出っ張りを除いたものです。多くはメートル法(㎜)表記ですが、一部にヤード・ポンド法(インチ)表記になっているものがあります。タイヤ幅は空気圧などによって変化するので、必ずしも実測値とは一致しません。また、偏平率とはタイヤの外径から内径を引いた高さを断面幅で割り、100(%)をかけたものです。内径はホイールの外径と一致し、インチ表記になっています。

02.サイズでの選び方

現状と同様のタイヤに交換する場合は、タイヤ幅・偏平率・
リム径が一致(トラック・バスなどはタイヤ強度も一致が必要)すれば、問題ない。

新しくタイヤを購入する場合はこの数字を覚えておく必要がある。
現状と同様のタイヤに交換する場合は、タイヤ幅・偏平率・リム径が一致(トラック・バスなどはタイヤ強度も一致が必要)すれば、問題ありません。新しくタイヤを購入する場合はこの数字を覚えておく必要があります。多くのお店では、乗用車用タイヤを偏平率ごとに陳列しています。自車のタイヤの偏平率と一致する売り場に行き、タイヤ幅とリム径を確認すれば車に合ったタイヤを選ぶことができるのです。

03.性能での選び方

タイヤには様々な性能や特徴を持ったブランドがある。
また、性能ごとに様々な種類があるので、どのようなタイヤが欲しいのか
あらかじめ決めておくことが大切。

タイヤには様々な性能や特徴を持ったブランドがあります。それらを知ることで、車の使い方や走り方などに即したタイヤを選ぶことができます。たとえば、力強い走りを楽しみたい場合には、グリップ力に秀でたスポーティー系のタイヤを選びましょう。一方で、良い乗り心地を味わいたいときは、路面からの衝撃を吸収してくれるコンフォート系タイヤが良いでしょう。また、燃費向上を期待するのであれば、転がり抵抗を抑えた低燃費タイヤがお勧めです。性能とは少し異なりますが、同じエコタイヤでも素材に合成ゴムではなく、地球環境に優しい天然ゴムを使ったものも販売されています。このように、タイヤは性能ごとに様々な種類があるので、どのようなタイヤが欲しいのかあらかじめ決めておくことが大切です。

04.インチアップする際の注意点

幅が広くリム径の大きなタイヤに交換することをインチアップと言う。
インチアップをする際はタイヤの外径・外周を変えないようにする。
サイズ選定は法則に則って、車に不具合を生じさせないように注意が必要。
自動車メーカーが出荷するときについてくるタイヤのサイズが、基本的にはその車の標準サイズです。しかし、走りを向上させたいとか、見た目をカッコよくしたいといった理由で、幅が広くリム径の大きなタイヤに交換することがあります。これをインチアップと言います。注意しなければならないのは、インチアップをする際、タイヤの外径・外周を変えないようにすることです。車のスピード計測や走行距離の記録は、タイヤの外周・外径を基に計算される仕組みになっているからです。また、タイヤがフェンダーからはみ出したり、ハンドルを切ったときや車が沈んだときなどに足回り部品やボディと干渉したりしてもいけません。インチアップのサイズ選定は法則に則って、車に不具合を生じさせないように注意しましょう。

タイヤ性能の種類

グリップ性能・ウェット性能・ドライ性能など

タイヤの主な役割は荷重性能・操縦安定性能と駆動制動性能・緩衝性能の4つ。
これらをさらに分けた、ドライ性能・ウェット性能・グリップ性能・耐摩耗性能・
低燃費性能・静粛性能・乗り心地性能の7つを一般的に「タイヤ性能」という。

タイヤの主な役割は荷重性能・操縦安定性能と駆動制動性能・緩衝性能の4つです。前者は規格などに応じて、どのタイヤでも等しく高い性能が求められます。後者の性能も高いに越したことはありませんが、使う人によって好みに違いが出ます。これらをさらに大きく分けると、ドライ性能・ウェット性能・グリップ性能・耐摩耗性能・低燃費性能・静粛性能・乗り心地性能の7種類になります。一般的に、「タイヤ性能」というときには、この7つを指すことが多いです。


ドライ性能は乾いた路面における性能のことです。トレッド面がどれだけしっかりと路面を捉えるかという評価で、スポーティーなタイヤでは最も重視される項目の一つといえるでしょう。トレッド面が広いこと、言い換えればタイヤの接面積が広いほどこの性能は向上します。また、ゴムを構成するコンパウンドにも様々な工夫が凝らされて、ドライ性能向上の大きな役割を担っています。


ウェット性能は、雨などで濡れた路面に対するものです。濡れた路面とタイヤの間には水の膜ができるのですが、これはハイドロプレーニング現象につながる、非常に危険な状況だといえます。そのため、トレッドには溝が彫られていて排水をしているのです。タイヤメーカーは、高速で回転しながら効率よく排水する溝を多く開発しています。また、溝はトレッドのデザインでもあるために、見た目のカッコよさも考慮されています。もし、ドライ性能だけを考えるのであれば、溝はない方が接地面は広がるので性能は高くなります。レースで使うスリックタイヤのようなものですね。一方で、公道では雨が降ったからといってレインタイヤに交換できませんし、溝がなければ整備不良車になって車検に通りません。また、濡れた路面をしっかりと捉えるためには溝だけではなく、コンパウンドの配合も重要です。ウェット性能は、溝とコンパウンドの配合が命なのです。


このドライ性能とウェット性能は路面に対するグリップ力を基準に判断されています。すなわち、これがグリップ性能ということです。走る・止まる・曲がる・踏ん張るといった、車の基本的な走行性能と密接な関係を持つ性能といえるでしょう。スポーティータイプのタイヤはこの性能に特化して高めているために、相反する耐摩耗性能・低燃費性能・静粛性能・乗り心地性能については、ある程度抑えざるを得ません。耐摩耗性能は、いわゆるタイヤの「減り」に対するものです。タイヤの主な原料はゴムであり、それを路面にこすりつけて走っているのですから、減るのは当たり前のことです。新品のタイヤの溝はおおよそ8㎜程度で交換時期を示すスリップサインは1.6㎜ですから、タイヤは寿命までに約6.4㎜減ることになります。これをいかに遅くするかというのが耐摩耗性能の評価です。そのためには、ゴムやコンパウンドといった原材料を、どのように配合するかといったことなどで決まりますが、グリップ性能を維持させることと両立しなければならないのが、難しいところです。さらに、ゴムは経年劣化をしますからそれを超える耐摩耗性は意味がないことになりかねません。新品からスリップサインまでの走行距離は、走り方やタイヤの種類にもよりますが、おおよそ4万㎞~5万㎞程度です。しかし、2万㎞を超えるころからウェット性能などに衰えが見えはじめるので、状況を見ながら交換時期を決めると良いでしょう。今、話題になっているエコタイヤ・省燃費タイヤは、低燃費性能に優れたもののことを指しています。これも、ドライ性能・ウェット性能・グリップ性能とは相反関係にある性能です。そこで、タイヤの原材料や構造などを工夫することで、これらの性能をある程度維持しながら、転がり抵抗を低減させるようにしたのです。結果、エンジンにかかる負担を減らして、燃料の消費量を抑えることが可能になりました。


静粛性能はタイヤのパターンノイズやロードノイズをいかに抑えるかというものです。これらのノイズはトレッドパターンが大きく関係しているために、タイヤメーカーは様々な技術を駆使して音を抑えています。たとえば、ブロックパターンを可能な限り小さくしたり、ひとつひとつの大きさを変えたりすることで共鳴を防止するとか、タイヤの内側に吸音材を使用するなどといった工夫がそれにあたります。また、乗り心地性能も同様に、道路の振動などをいかにタイヤで吸収できるかということに重点を置いた技術を導入しています。最近は、車や道路も静粛性能・乗り心地性能の向上に力を入れており、タイヤもその一端を担っているのです。

知っておいた方が良い基本知識

01.履き替えとは

「靴を履き替える」のと同様に、タイヤを交換することを「履き替え」と呼んでいる。
タイヤを単独で交換するときは「タイヤの履き替え」と言い
ホイールをともに交換するときも「履き替え」と言うのが一般的。
車を人にたとえたとき、タイヤは地面に接していることから「足」というように捉えることができます。このことから、「靴を履き替える」のと同じように、タイヤを交換することを「履き替え」と呼んでいます。タイヤを単独で交換するときは「タイヤの履き替え」と言いますが、ホイールをともに交換するときも「履き替え」と言うのが一般的です。

02.組み替えとは

「組む」というのはタイヤの場合、ホイールとの脱着を指し
タイヤを交換するときにホイールから脱着をするので、「タイヤを組み換える」と言う。
タイヤとホイールを同時に交換する場合は「組み換える」とはあまり言わない。
「組む」というのは、何かと何かを合体させるという意味です。タイヤの場合、これはホイールとの脱着を指します。タイヤを交換するときにホイールから脱着をするので、「タイヤを組み換える」と言っています。タイヤとホイールを同時に交換するときには、「組み換える」とはあまり言いません。

03.タイヤのローテーション

タイヤは同じように使用していても均等に減るわけではない。
摩耗度合が均等になるよう調整するため、
定期的に前後のタイヤを入れ替えるタイヤローテーションを行う。
タイヤは車に4本装着されていますが、同じように使用していても均等に減るわけではありません。一般的には、駆動輪側の方が摩耗度合は強くなります。また、運転席側前輪は常に人が乗っているので、摩耗が早くなります。これを放置すると、摩耗の早い箇所は先に交換時期が来てしまうために、新品と混在して使用しなければならなくなります。そこで、摩耗度合が均等になるよう調整するために、定期的に前後のタイヤを入れ替えるタイヤローテーションを行います。

04.タイヤの着脱

タイヤを交換する際には、車からタイヤのついたホイールを外し
新しいタイヤをホイールに組み付け、今度はそれを車に取り付ける。
これをタイヤの脱着と言う。

車にはホイールに組み付けられたタイヤが装着されています。タイヤを交換する際には、車からタイヤのついたホイールを外します。新しいタイヤをホイールに組み付けたら、今度はそれを車に取り付けることになります。これがタイヤの脱着です。一般的に、スタッドボルト(ハブボルト)にタイヤ・ホイールをつけてナットで締めますが、輸入車などの中にはボルトで締めるタイプのものもあります。

05.タイヤのバランス調整

タイヤ・ホイールは精密に作られているが、すべての部分を均等な重さ、
真円に仕上げるの困難。軽い部分に重りをつけるなどして
スムーズにタイヤ・ホイールが回転するように調整をするのがバランス調整。
タイヤは精密に作られていますが、それでもすべての部分を均等な重さにして、真円に仕上げるのはかなり難しいことです。これは、ホイールにも同じことが言えます。しかも、ホイールには空気を注入するバルブが付属しているので、その部分はどうしても重くなってしまいます。タイヤの一番軽い点(軽点、黄色い丸印)と外径が一番大きくなっている点(ユニフォミティマーク、赤い丸印)があり、ホイールにも外径が一番小さくなっている点(ユニフォミティマーク、白い点)があります。それを目安とします。これらの点やバルブを最適な位置に合わせて組み上げ、バランサーにかけてホイールバランスを取り、軽い部分に重りをつけてスムーズにタイヤ・ホイールが回転するように調整をするのがバランス調整です。

06.タイヤの4輪アライメント調整

車はハンドルを離しても、ある程度まっすぐ安定的に走るような工夫がされている。
それがホイールアライメント。

専用の機械で計測し、その結果を基に調整することで正常な状態を保つことができる。
車はハンドルを離しても、ある程度まっすぐ安定的に走るような工夫がされています。それがホイールアライメントです。基本的にトー(イン・アウト)・キャンバー角・キャスター角・キングピン角の4要素で構成されていますが、主に調整対象になるのはトー・キャンバー角・キャスター角です。これらは経年劣化や外的衝撃などで異常をきたしますが、タイヤやホイールのサイズを変更すると、当初の調整では対応できなくなることがあります。専用の機械で計測し、その結果を基に調整することで正常な状態を保つことができます。

07.タイヤのバルブ交換

タイヤの中の空気はホイールについているバルブから注入する。
バルブに経年劣化や外的衝撃などで不具合が生じ、空気漏れを起こすことがある。
定期的に点検して、不具合があるようであれば交換をする必要がある。
タイヤの中の空気はホイールについているバルブから注入します。このバルブには本体がゴム製のものと金属製のものがありますが、金属製のものでもホイールとバルブの間にはゴムパッキンがついています。そのため、経年劣化や外的衝撃などで不具合が生じ、そこから空気漏れを起こすということがあります。それは、バルブコアも同様です。これらを定期的に点検して、不具合があるようであれば交換をする必要があります。

08.タイヤのナット交換

タイヤ・ホイールは、一般的にハブボルトにナットで取り付ける※一部例外あり。
外すときなどにナットの角がなめてしまったものや、
内側に切ってあるネジの溝が傷ついたものなどは必ず交換。
タイヤ・ホイールは、一般的にハブボルトにナットで取り付けます(一部にボルトで取り付けるタイプもある)。このナットは専用のもので、タイヤ・ホイールが正しく車につくように、特殊な形をしています。スチールホイールの場合はほとんど共通して使用できますが、アルミホイールの場合は専用ナットを使わなければならない場合があります。外すときなどにナットの角がなめてしまったものや、内側に切ってあるネジの溝が傷ついたものなどは必ず交換しましょう。

タイヤ交換の流れ

タイヤ交換の流れを説明

タイヤ交換は整備工場でなくても作業が可能。
しかし、命を支える大切な部品を交換なので、設備の整った作業場で
熟練の作業者の手によって行うことが望ましい。

・リフトアップ タイヤ交換はいわゆる「自動車整備」とは違うために、整備工場でなくても作業が可能です。また、作業者が整備士である必要もありません。しかし、命を支える大切な部品を交換するのですから、設備の整った作業場で熟練の作業者の手によって行うことが望ましいでしょう。タイヤを交換するためには、まず車を持ち上げます。リフトを用いると便利ですが、時間がかかりますがガレージジャッキとジャッキスタンドでも可能です。


・タイヤ・ホイールを車から外す リフトアップされた車からタイヤ・ホイールを外すためには、ナットの寸法に合ったレンチを使用します。十字レンチかインパクトレンチが便利です。後輪はサイドブレーキが効いていれば外れますが、前輪はリフトアップ前に少しナットを緩めておかなければなりません。万一外れにくい場合は、潤滑剤を使用するなどしましょう。無理に外そうとすれば、スタッドボルトを破損してしまうことがあります。


・タイヤをホイールから外す タイヤをホイールから外すときには、タイヤチェンジャーを使用します。タイヤチェンジャーへセットする前に、タイヤの空気を抜いてホイールについているウェイトを取り除き、ホイールリムからビードを外しておきます。外したタイヤを再使用する場合は、ビード部分を傷つけないようにビードクリームを塗ってから作業をします。


・新しいタイヤをホイールに組む 新しいタイヤをホイールに組むときも、タイヤチェンジャーを使います。まず、タイヤのビード部にビードクリームを塗って滑りをよくします。これは、ビードにこすりつけるように当たるタイヤチェンジャーとの摩擦で、ビードが損傷するのを防ぐためです。万一ビードが傷つけば、そのタイヤは使用できなくなります。組み付けてから、タイヤの軽点とホイールのエアバルブ、あるいは双方のユニフォミティマークを合わせてから空気を入れます。このとき、ビードはホイールのリムに正しく密着させなければなりません。ですから、規定より高い空気を入れてその圧力で密着させるようにし、そのあとで空気圧を規定値に調整するようにします。


・ホイールバランスを取る 組み付けて空気圧を調整したタイヤ・ホイールは、バランサーにかけてホイールバランスを取ります。多くの場合、左右それぞれにホイールバランサーが示した重さのウェイトを貼ることになります。アルミホイールの中には、表面ではなく中央に貼る場合があります。このとき、接着する場所の汚れを十分に落としておかなければ、あとで外れてしまいかねません。また、必要に応じてガムテープなどで補強することもあります。


・タイヤ・ホイールを車に装着する バランスを取ったタイヤ・ホイールを車に取り付けるとき、前輪にはウェイトが少ないものを配することが望ましいとされています。また、タイヤには回転方向が決まっているものもあるので、間違えないようにしなければなりません。タイヤ・ホイールを取り付けるナット(ボルトの場合もある)は、まず回らなくなるまで手で締めます。その後もレンチで一気に締めるのではなく、対角線上にあるものを順番に少しずつ締めていきます。このとき、強く締めすぎないように注意が必要です。


・リフトダウンと確認 タイヤ・ホイールがハブにしっかりとついたことが確認できれば、車をゆっくりとリフトダウンします。このときも一気に下ろすのではなく、接地したときに緩みがないか慎重に確認することが大切です。問題がなければ、完全にリフトを下ろします。そして、規定値に合わせたトルクレンチで、すべてのナットの増し締めを行えば作業は終了になります。

タイヤ専門店の特徴と選び方

それぞれに特徴があり、使う人の好みに合わせて選ばれている

タイヤの販売・取り付けをするお店は、ガソリンスタンド、
タイヤメーカー系ショップ、カー用品店、タイヤ専門店など非常にたくさんある。
近年台頭しているのは通信販売は、リーズナブルな価格と豊富な品揃えが特徴。

タイヤの販売・取り付けをするお店は非常にたくさんあります。かつては、ホームセンターでも当たり前のように販売されていました。ただ、タイヤの種類はそれほど多くなく、低価格帯のものやコンフォート系のものが中心です。ほとんどのところが取り付けも行っていたので、二柱リフトなどを備えた簡単な作業場を併設していました。現在では取り付け作業場を持たないところが増えたために、タイヤを扱っているホームセンターはあまり多くないようです。


同様に、ガソリンスタンドでもタイヤは定番商品でした。以前は店員さんがガソリンを入れてくれるフルサービスだったので、関連商品であるエンジンオイルの販売にも力を入れていたのです。したがって、ほかにもバッテリー・洗車用品・芳香剤・ワイパーゴムなど、様々なカー用品が置かれていたものです。タイヤもまたその一環として扱われ、オイル交換や点検をするために併設された作業場で、取り付けが行われていました。その後、セルフ化が進むなどして作業員の確保が難しくなり、多くのお店がタイヤ販売から撤退してしまいました。しかし、現在ではタイヤメーカー系ショップに加盟するなどして、再びタイヤ販売に力を入れるところが増えています。取り扱いメーカーはある程度限定されますが、スポーティータイプ・コンフォートタイプ・省燃費タイプなどのバリエーションは豊富です。元々、車の点検を行っていたというノウハウがありますから、販売・作業員のレベルは高いところが多いといえます。


タイヤメーカー系ショップは、独立店舗としても多数展開されています。中には規模や内容によって、お店のブランドを複数展開しているタイヤメーカーもあります。品揃えは、基本的に加盟しているタイヤメーカーのタイヤが中心です。お店のユーザー傾向は、そのタイヤメーカーあるいはブランドを好む層を中心に、マニアやインチアップを志向する層にも対応しています。そのため、アライメントテスターなどを導入しているところもあります。


カー用品店は様々なカーグッズを取り扱っていますが、中でもタイヤは主力商品に位置付けられています。お店の規模が大きいこともあって、国産品・輸入品などを数多く在庫しており、取り換え用のアルミホイールも豊富に揃えているのが特徴です。客層はビギナーからマニアに至るまで、幅広く取り込んでいます。メディアで宣伝していることもあって一般に知名度が高く、入りやすさが受けているのでしょう。タイヤの知識や取り付け技術は、独自の資格制度を持つなどしてハイレベルな状態を保っています。


このほかにも、店舗を構えているタイヤ専門店があります。オイル交換やバッテリー交換などを行うところもありますが、タイヤ・ホイールとショックアブソーバー・サスペンションなど足回りに特化したところも少なくありません。中には、ステアリング・マフラー・スポイラーなどを揃えて、ドレスアップを切り口にしたお店もあります。こういったお店の多くは商品知識が非常に高く、こだわりも強いことが多いようです。ですから、品揃えはスポーティータイヤやプレミアムコンフォートタイヤなど、高級品が中心になっています。どちらかというとマニア受けが強く、そういった固定客に支えられています。


近年台頭しているのは通信販売です。インターネットが普及する以前は、雑誌などにタイヤ・ホイールセットを広告して、販売しているところが多かったようです。しかし、現在ではインターネットにサイトショップとして出店しています。大きな特徴は、リーズナブルな価格と豊富な品揃えでしょう。リアルな店舗であれば必要になるコストを抑えていることや、独自の仕入れルートを持っていることがその理由です。一方でタイヤだけを購入したときに、取り付けをしてくれるところを探す手間と費用が、別途必要になってきます。


このように、タイヤを購入するチャネルは非常に多くなっています。それぞれに特徴があって、使う人の好みに合わせて選ばれています。最近増えてきているのは、リアルな店舗で実物を確認して店員からアドバイスを受けてから、それを参考にしてインターネットのサイトショップで購入するというやり方です。タイヤの品質がどこで購入しても一定であることに加えて、リアル店舗で持ち込み取り付けを請け負うところが増えてきているといった背景があるのかもしれません。

タイヤ交換専門店の気になる項目

01.タイヤ交換専門店ってどんなところ?

実は、「タイヤ交換専門店」や「タイヤ専門店」というカテゴリーは明確ではない。
カー用品店も「タイヤ専門店」と名乗るところもあり、タイヤを販売して
取り付けを行わないリアル店舗はほとんどない。
実は、「タイヤ交換専門店」や「タイヤ専門店」というカテゴリーは明確ではありません。言葉から考えると、前者は「タイヤの販売と交換作業を専門に行うお店」、あるいは、「タイヤの交換を専門に行うお店」だと思われます。後者は「タイヤを専門に販売するお店」だといえるでしょう。しかし、カー用品店も「タイヤ専門店」と名乗るところもありますし、タイヤを販売して取り付けを行わないリアル店舗はほとんどありません。現状では、「取り換え用を含めたタイヤとその関連品の販売・取り付けをしている一般向けのお店」と「タイヤの販売・交換を中心に足回り作業も行うマニア向けのお店」の2つに分かれると思われます。

02.交換したタイヤは処分してもらえる?

使用済みのタイヤの処分は専門の廃棄物処理業者に頼む必要があり面倒。
多くの場合、タイヤを交換するお店が、その処分を請け負ってくれる。
処分には費用がかかるので、使用済みタイヤの処分料金を事前に確認しておくと良い。
使用済みのタイヤは不要品になります。不要になったタイヤは捨てなければなりませんが、これは家庭ゴミとして出すことができないので、専門の廃棄物処理業者に頼む必要があります。これには法律に沿った手順があり、個人でも可能ですが非常に面倒な作業が求められます。しかしながら、多くの場合、タイヤを交換するお店はその処分を請け負ってくれます。ただし、廃棄処分には費用が必要になります。負担するのは廃棄する事業者ですが、それを排出者(タイヤを使っていた人)に転嫁することになっています。ですから、使用済みタイヤの処分料金を事前に確認しておくと良いでしょう。なお、中にはまだ溝が残っていて、中古品として売買されるものもありますが、この場合は「下取り」や「売却」になるので、処分の対象にはなりません。

03.いつ行っても在庫はあるの?

売れ筋ブランドのポピュラーなサイズなどは比較的すぐ手に入る。
そうでないものは取り寄せなどの対応になる。事前にお店に電話で確認をすれば、
在庫状況や取り寄せの手順などを教えてもらえる。
タイヤ交換専門店でも、ある程度在庫を持っています。カー用品店ほど広いストックヤードはありませんが、有名タイヤメーカーの営業所は可能な限り素早くお店に配達をしてくれるので、売れ筋のブランドのポピュラーなサイズならすぐに手に入ることがほとんどです。しかし、そうでないタイヤに関しては取り寄せなどの対応になります。事前にお店に電話をして確認をすれば、在庫状況や取り寄せの手順などを教えてもらえます。

04.ホイールアライメントは見てくれる?

ホイールアライメントの点検には、大掛かりな装置が必要で、導入しているお店は
限られる。また、それほど緊急性が求められないことも多いため
車の状況を見ながら、必要に応じて設備のあるお店に相談すると良い。
ホイールアライメントを点検するためには、大掛かりな装置が必要です。そのため、導入しているお店は限られています。車検ではホイールアライメントを細かくチェックしませんから、整備工場でも持っていないところがほとんどです。しかし、足回り専門店などはインチアップをする場合に対応が可能なように、機械を導入しているところが多くなりました。ただ、ホイールアライメントは外的衝撃などによって、急に大きな異常が出たなどといったような場合でなければ、それほど緊急性が求められないことも多いです。車の状況を見ながら、必要に応じて設備のあるお店に相談すると良いでしょう。

05.取り付けの技術は大丈夫?

お店に対する取り付けの信頼度は、作業者の技術と設備(機械)の充実度で決まる。
独立系のタイヤ交換専門店の場合は、口コミや自分で見て、判断をすることになるが
豊富な商品知識と高い取り付け・交換技術がなければ成り立たない。
お店に対する取り付けの信頼度は、作業者の技術と設備(機械)の充実度で決まります。タイヤメーカー系専門店・大手カー用品店・カーディーラーの場合は、信頼のおける看板がある上に取扱量も多いですから、技術的には安心できますし、万一の際にもきちんと対応をしてくれるでしょう。独立系のタイヤ交換専門店の場合は、口コミを参考にしたり自分で見に行って確認したりして、判断をすることになります。ただ、国産タイヤメーカーが正規のルートでお店に商品を卸す場合、取り付け・交換技術が一定のレベルにあるかどうかということは、ある程度チェックをしています。また、タイヤメーカーは独自の資格制度や研修制度を持っており、お店にノウハウを伝えるシステムがあります。そもそも、独立系のタイヤ交換専門店も、特に足回りを中心に行っているところは、他のお店よりも豊富な商品知識と高い取り付け・交換技術がなければ成り立たないのです。

06.どんな車でも対応は可能なの?

乗用車や小型商用車については、ほとんどのお店で対応が可能。
ただ違法改造車や、合法でも車高が特に低い車などは対応できないところもある。
対象になる可能性を持つ車の場合は、事前に店舗で確認する必要がある。
乗用車や小型商用車については、ほとんどのお店で対応が可能です。ただし、認証工場や指定工場といった公的機関より認められた整備工場ではコンプライアンスの関係から、違法改造車を受け入れることはできません。また、合法でも、車高が特に低い車や特殊なスポイラーをつけている車などは、対応できないところもあります。対象になる可能性を持つ車の場合は、事前に店舗で確認する必要があるでしょう。

タイヤ交換の費用

01.自分で作業する場合

ホイールにタイヤを組み込む作業を個人で行うのは、なかなか難しいといえる。
タイヤとホイールが組んであり、かつ、ホイールバランスも取られているものの
車への脱着だけなら個人でも可能。工具は、最低限揃えて3500円程度。
タイヤとホイールの組み換えには、タイヤチェンジャーとホイールバランサーが不可欠です。これらの機械は大変に高価なものなので、個人で購入することはありません。ただ、82(80)・70といった高偏平率のコンフォート系のタイヤであれば、タイヤレバー(約1000円)・ゴムハンマー(約500円)などを使って交換することが可能です。しかし、個人でホイールバランスを取ることができません。さらに、空気の充填や廃タイヤの処分も必要です。それらを考えると、ホイールにタイヤを組み込む作業を個人で行うのは、なかなか難しいといえます。タイヤとホイールが組んであり、かつ、ホイールバランスも取られているものであれば、車への脱着だけなので個人でも可能です。工具は最低限、タイヤストッパー(約1000円)・ジャッキ(約1500円)・タイヤレンチ(約1000円)が必要で、これらの合計費用として3500円程度にかかりますが、これらは車の装備工具としてあらかじめ備わっている場合があります。少し高くなりますが、ジャッキスタンド(約2500円)やトルクレンチ(約3000円)があると、より効率的で確実な作業ができます。

02.専門店に依頼する場合

専門店のタイヤ交換費用は1本あたり1000円~3000円ぐらいが相場で
消費税・廃タイヤ処分料が加わり、1台分4本をMAXで考え、1万2000円ということ。
一見高く感じるかもしれないが、実は非常に安く設定されている。
専門店のタイヤ交換費用は、車からの脱着・タイヤとホイールの組み込み・ホイールバランスがワンセット(脱着・組み込みとバランスを分けているお店もある)になって、1本あたり1000円~3000円ぐらいが相場です。これに消費税・廃タイヤ処分料が加わります。1台分4本をMAXで考えれば、1万2000円ということです。一見高く感じるかもしれませんが、実は非常に安く設定されているといっても過言ではないのです。タイヤ交換1台分をひとりで行えば、30分~1時間ほどかかります。これを、作業者の人件費+タイヤチェンジャーとホイールバランサーの償却費+お店の運営費用+お店の利益と考えれば、1本あたり5000円ぐらいになりかねません。また、ホイールバランスに使用するウェイトは意外と高価で、バランスが悪い場合は赤字になることも。しかし、タイヤ・ホイールの販売利益やタイヤ価格とのバランスや、ユーザーを呼び込もうとする広告的効果の期待から、現在の価格に落ち着いているのです。

持ち込みタイヤ交換について

ポイントを抑えていれば、持ち込み取り付けは、お得な方法だといえる

作業工賃の適正化により、整備工場・ガソリンスタンドなどが引き受けるように。
これからは、インターネットショップで購入し、持ち込み取り付けを
歓迎してくれるお店を利用するといったスタイルが増えていく
と思われる。

タイヤ専門店やカー用品店といったリアル店舗では、取り付け作業場が併設されています。そこでは、お店で買ったものを取り付けてくれます。このとき、基本的に取り付け工賃が発生します。整備工場やカーディーラーの場合、整備や作業はメインメニューの一つという位置付けであり、その料金体系は作業時間(難易度が高いと時間がかかるという考え方)が基本にありました。整備士は国家資格を持つ専門家ですから、時給は相応のものが必要です。これに設備の償却や会社の運営費を乗せるため、作業時間が30分~1時間(ひとりで行うことが前提)程度かかるタイヤ・ホイール組み換え・交換作業の工賃は、比較的高い設定にならざるを得ませんでした。


ところが、カー用品店が全国的に普及したことで事情が変わってきました。彼らはカー用品を売ることで商売が成り立っています。タイヤ・ホイールの取り付けはそれに付帯したサービスであり、あくまでタイヤ・ホイールを売るための手段と考えているわけです。ですから、作業工賃がタイヤ・ホイールの購買意欲を削ぐようなことがあってはいけません。逆に、「工賃無料」や「工賃半額」などのセールを行い、「お得感」を持ってもらうという手段として利用することもあります。そのため、作業工賃は普段からある程度低く抑える必要があります。


たとえば偏平率65ぐらいの軽乗用車用で海外ブランドのタイヤなら、4本セットでも1万円を切るようなものがたくさんあります。しかし、どのようなタイヤでも作業の手数は同じですから、1本5000円の工賃なら2万円になってしまいます。せっかくタイヤが1万円しないのに、作業工賃で2万円ではユーザーは抵抗を感じるでしょう。このような背景から、結果的にカー用品店が安い作業工賃の相場を作ってしまったのです。現状、整備工場・カーディーラー・タイヤ専門店・ガソリンスタンドなども、それに追随しています。以前はカー用品店でタイヤを交換する人が非常に多くいました。都市部の少し大きなお店なら、チラシを撒いたあとの土曜日や日曜日には、1日で50台以上のタイヤ交換をするところがたくさんあったのです。作業時間を30分/1台としても25時間かかりますから、営業時間を考えれば2~3台のリフトが終日埋まっていたことになります。これらはすべて、そのお店で買ったタイヤの交換です。当然、持ち込みタイヤの交換に応じる余裕はありませんでした。


持ち込みタイヤ・ホイールにはもう一つ大きな問題があります。それは、品質をどう保証するかということです。タイヤ・ホイールは命を支えている重要な部品です。万一事故が起きれば、大きな問題に発展しかねません。そのため、お店は信用できるルートでタイヤ・ホイールを仕入れています。しかし、持ち込みの場合はその出所がわかりません。中には、新品に見えても中古品ということもあります。間違いのない正確な作業をしたとしても、タイヤやホイールに問題があればそれを証明することが難しいのです。リアル店舗が持ち込みタイヤ・ホイール交換を受けなかったのは、こういった事情があったからでした。


インターネットショップはタイヤ・ホイールを安く売ることはできますが、その取り付けについては一部の整備工場・ガソリンスタンドなどが引き受けるようになりました。その背景の一つに、作業工賃の適正化があります。以前、カー用品店の工賃は組み換えが500円/本(アルミホイールは少し高くなる場合が多い)程度、車への脱着が500円/本程度が相場でした。


しかし、低偏平率タイヤや大口径アルミホイールが増えて作業の難易度が上がり、その単価は倍以上にするところが増えました。これにタイヤの処分料が加わって、3000円/本ぐらいかかるところが多数出てきているのです。これなら、持ち込み作業を受けても赤字にはならないでしょう。中には積極的に持ち込み作業を受けて、新たなサービスメニューとしてウリにしているところもあるぐらいです。これからは、インターネットショップで購入し、持ち込み取り付けを歓迎してくれるお店を利用するといったスタイルが増えていくと思われます。


ただ、それにはいくつかの注意点があります。まず、タイヤ・ホイールを購入するインターネットショップについて、実績があって信用できるところを利用しなければならないということです。タイヤ・ホイールは大手メーカーが責任を持って生産していますが、流通過程に問題があると欠損するなどして不良品になりかねません。せっかく安く購入しても、ビードが欠損していたりゴムが劣化していたりしては意味がありません。

また、店員さんに直接アドバイスをもらえませんから、商品について丁寧な説明がされているサイトが良いでしょう。タイヤ・ホイールは様々な選び方があるので、自分のニーズに合った多様な検索システムが入っていればベストです。もちろん、品揃えが豊富であることは言うまでもありません。あとは、信頼できる取り付け店を探せることも大切です。個人ではなかなかいい取り付け店に出会うことは難しいものですが、販売サイトから取り付け店に直送できれば手間もかからず便利です。ポイントを抑えていれば、タイヤ・ホイールの持ち込み取り付けは、お得な方法だといえるのです。

代表的なタイヤメーカー

ブリヂストン

主に3種類のブランドがあり、特に「アドバン」は多くの固定ファンがいる。
タイヤ専門店のブランドは「タイヤガーデン」「グランドスラム」
「グランドスラムHPTマスター」「YCN(ヨコハマクラブネットワーク)」の4種類。
国内においてトップシェアを誇り、世界的にも有名なタイヤメーカーです。乗用車用として8種類のタイヤブランドを持っています。中でも、スポーツタイプの「ポテンザ」は、趣向や使用状況などに合わせて4種類が用意され、マニアのハードな使用にも満足のいく仕上がりだとして高い評価を受けています。また、ラグジュアリータイヤの代名詞とも言われる「レグノ」は、高級セダンユーザーに根強い人気を誇っています。タイヤ専門店は趣向や店舗規模など基準に、「コクピット」「タイヤ館」「タイヤマン」を全国で展開しています。

住友ゴム

現在はグッドイヤー傘下のブランド「ダンロップ」を国内などで展開。
エコタイヤに力を入れており、天然資源100%の「エナセーブ100」の開発を実現。
タイヤ専門店は「タイヤセレクト」「タイヤランド」「オートランド」の3種類。
イギリスで生まれ、現在はグッドイヤー傘下のブランド「ダンロップ」を国内などで展開しています。また、オーツタイヤを合併し「ファルケン」ブランドも扱っています。エコタイヤに大変力を入れており、「エナセーブ」は省燃費性能の高さは当然のことながら、素材にもこだわって天然資源100%の「エナセーブ100」の開発を実現しました。タイヤ専門店は「タイヤセレクト」「タイヤランド」「オートランド」の3種類があります。

東洋ゴム

主力の「プロクセス」シリーズは、12種類を揃え、幅広いニーズに対応するブランド。
北米で知名度のあるニットータイヤを傘下に収め、国内でもリーズナブルさと
独自のトレッドパターンで、着実にファンを増やしてきている。

主力の「プロクセス」シリーズは、スポーツタイプ・コンフォートタイプ・省燃費タイプなど12種類を揃えた、幅広いニーズに対応するブランドです。また、次世代省燃費タイヤと言われている「ナノエナジー0」は、転がり抵抗・ウェットグリップ性能がともに最高ランクを持つ、ハイレベルなエコタイヤとして広く支持を集めています。北米で知名度のあるニットータイヤを傘下に収め、国内でもリーズナブルさと独自のトレッドパターンで、着実にファンを増やしてきています。

ミシュラン

世界的なタイヤメーカーで、日本には昭和初期から輸入されていた。
日本で展開されている乗用車用ブランドは、スポーツタイプの「パイロットスポーツ」
ラグジュアリータイプの「プライマシー」スタンダードタイプの「エナジー」の3種類。
世界的なタイヤメーカーで、日本には昭和初期から輸入されていました。欧州車を中心に、新車時装着をしているカーメーカーが多数あります。日本で展開されている乗用車用ブランドはシンプルに3種類で、スポーツタイプの「パイロットスポーツ」ラグジュアリータイプの「プライマシー」スタンダードタイプの「エナジー」です。古くからのファンが多く、一部には「ミシュラン神話」などと言われるぐらい信頼性の高いメーカーです。大型SUV用タイヤとして有名なBFグッドリッチを傘下に収めるなど、ほかにも多くのブランドを所持しています。

グッドイヤー

世界3大タイヤメーカーの一つで、代表的ブランドの「イーグル」は、
多くのコアなファンを持っている。

幅広い用途のタイヤブランドを展開していて国内でも多くの支持を受けている。
世界3大タイヤメーカーの一つです。スポーツタイプ・コンフォートタイプなど、幅広く対応している代表的ブランドの「イーグル」は、多くのコアなファンを持っています。省燃費タイヤやオールシーズンタイヤなどといった幅広い用途のタイヤブランドを展開していることが、国内でも多くの支持を受ける理由になっているのです。住友ゴムとは一時期合弁会社を作るなど、国内展開で提携をしていました。「ダンロップ」ブランドを保持しており、今でも同社とは深い関係があります。

ピレリ

イタリアが発祥のスポーティータイヤで、世界的に有名なタイヤメーカー。
特に「P ZERO」はマニアの間では垂涎の逸品として根強い人気を誇っている。
国内ではなじみが薄いようだが、近年浸透しつつある。
イタリアが発祥のスポーティータイヤで、世界的に有名なタイヤメーカーです。現在は、中国資本の傘下にいます。特に「P ZERO」はレースで培った実績が評価され、マニアの間では垂涎の逸品として根強い人気を誇っています。同シリーズは6種類が展開され、様々なニーズに対応が可能です。また、古くからある「P6」「P7」シリーズはその実績から往年のファンが多く、今でも指名買いをされるブランドです。国内ではなじみが薄いようですが、海外メーカー特有のオールシーズンタイヤが2ブランドあり、近年浸透しつつあるようです。

その他のタイヤメーカー

ガソリンスタンドやカー用品店では、オリジナルブランドや
専売タイヤを扱っているところがある。近年は東南アジアからタイヤが輸入され
リーズナブルさを前面に出して販売されることも多くなった。

ガソリンスタンドやカー用品店では、オリジナルブランドや専売タイヤを扱っているところがあります。前者はタイヤメーカーが製造を請け負っており、たとえば、出光興産の「デュラン」は横浜ゴム、オートバックスの「マックスラン」は住友ゴムで製造されています。このほかにも、海外ブランドのタイヤを輸入し、専売品としているところがあります。近年は、韓国・中国・台湾や東南アジアからタイヤが輸入され、リーズナブルさを前面に出して販売されることも多くなりました。

自分でタイヤ交換をする場合のポイント

タイヤ・ホイールの組み込みを自分で行うのは、かなり難しいといえるが

タイヤとホイールがすでに組み込まれていて規定値の空気が充填されており、
ホイールバランスが取ってあるようなタイヤ・ホイールのセット
であれば、
自分で取り付けることは簡単。

タイヤとホイールの組み込みには、タイヤチェンジャーとホイールバランサーが不可欠です。特に、偏平率55以下のタイヤはサイドウォールなどが薄く、ショルダーやトレッドなどが固いため、相当の力を掛けないとホイールにうまく組み込むことが難しいのです。アルミホイールの場合、手作業ではリムが傷つく恐れもあります。確かに、80や70といった高偏平率のタイヤで、スチールホイールであれば手工具で行うことも不可能ではありません。しかし、いずれにせよホイールバランスは取らなければならないのです。結論を言えば、タイヤ・ホイールの組み込みを自分で行うのは、かなり難しいといわざるを得ません。しかし、タイヤとホイールがすでに組み込まれていて規定値の空気が充填されており、ホイールバランスが取ってあるようなタイヤ・ホイールのセットであれば、自分で取り付けることは簡単です。ただ、作業を行う場所については注意しなければなりません。安全性やコンプライアンスを考えると、砂利・土の地面や公道での作業は好ましくありません。前者は地盤が緩く不安定であるために、車を持ち上げているときに事故を起こす可能性があります。後者は法的にそのような作業を行うことができません。整備工場やタイヤ専門店の取り付け作業場のように、床面が水平でしっかりしており、作業をするスペースを十分に取ることができるガレージなどで行うようにしましょう。


実際に作業を行うときは、車が動かないようにまずしっかりと車止めをかけます。基本的には前後に動かないように、対角線上のタイヤにそれぞれセッティングをします。1本ずつ交換するときは、接地しているタイヤにかけるようにしましょう。ジャッキスタンドを使用する場合は、ガレージジャッキなどで2本ずつタイヤを浮かせるので、接地している2本のタイヤにかけます。


タイヤ・ホイールを車から外すときには、ホイールナットを緩めなければなりません。しっかりとサイドブレーキがかかっていれば、後輪は宙に浮いてからでもナットを回すことができます。しかし、ジャッキアップしているときはあまり車が安定している状態ではありません。ナットが固く締まっているなどしているときには、レンチに大きな力を掛けることになって、不安定な状態であれば危険が伴います。ですから、4輪とも接地している間にすべてのナットを少し緩めておく方が良いのです。


タイヤ・ホイールは意外と重さがあります。ジャッキやジャッキスタンドを使って作業をしている場合、車は地上から数㎝~十数㎝しか上がっていません。すなわち、車から脱着する際には、重いタイヤ・ホイールをしゃがんだ状態で持ち上げる必要があるということです。これは大変な作業といえるでしょう。


車からタイヤ・ホイールを外すときはまだ良いのですが、装着するときはスタッドボルトにホイールナットをつけるまで、比較的長い時間にわたってタイヤ・ホイールを宙に浮かせておかなければなりません。これがボルト締めの車であれば、なおさら大変です。このとき、左手と右膝でタイヤ・ホイールを支え、左足の甲をタイヤの下にあてがって高さを調整すれば、比較的簡単にナットをつけることができます。簡単に言えば、タイヤ・ホイールを足の甲に乗せて作業をするということです。ちなみに、お店の取り付け作業場のようにリフトである程度の高さまで上げている場合、作業員は足の甲ではなく膝を使って高さ調整をしています。


ホイールをハブに取り付けたとき、回転軸に対して真円にならなくてはいけません。基本的に、ホイール・ハブ・ホイールナットなどは形状に工夫がされるなどしており、自然に真円になる位置に納まるようにできています。しかし、より確実な作業をするためにはナットの締め方にもコツが必要です。まず、ナットは1本を一気に最後まで締めるようなことをしてはいけません。1本ずつ手で締まらなくなるところまで回し、その後レンチで対角線上にあるものを順番に少しずつ締めていかなければなりません。これは、ナットやボルトを保護する意味もあるのです。


すべての作業が終わって車をジャッキダウンしたあとは、ホイールナットの増し締めを行います。締め付けに加える力は車ごとに指定がありますが、多くの場合、軽自動車で80N・m~100N・m、普通乗用車で100N・m~120N・mです。これより緩ければ振動が発生したり外れたりする恐れがありますし、締めすぎるとナット・ボルトを損傷する可能性が高まります。


確実なのは、トルクレンチで規定値を設定して増し締めをすることです。タイヤ・ホイールが外れることを恐れて、足で蹴るなどといった過剰な力をかけてしまうのは危険なので注意してください。たとえば100N・mの場合、持ち手が1mあるレンチであればそこに10㎏の力を掛けるのと同じことになります。ですから、実際のレンチの持ち手が25㎝程度であれば、40㎏の力を掛ければ良いことになります。ヘルスメーターなどを使い、40㎏の力をかけるにはどの程度の感覚で押せば良いのかあらかじめ実験し、それを参考にして締める力を調整するといった工夫もあります。タイヤ・ホイールの交換は、作業の安全と取り付けの正確さが命です。ポイントを抑えて作業することが大切だといえるでしょう。

スタッドレスタイヤの交換

事前に準備すれば必要になったときに比較的簡単に車につけることができる

積雪路や氷結路は、通常のタイヤ(サマータイヤ)では安全に走行ができない。
走行安定性などのタイヤチェーンの欠点を補っているのがスタッドレスタイヤ。
オールシーズンタイヤではないので、用途に合った使い方をするのがベスト。

積雪路や氷結路は雪や氷の影響で、通常のタイヤ(サマータイヤ)では安全に走行ができません。チェーン規制などがかかると、滑り止め装置をつけていなければ法律違反になります。タイヤチェーンは滑り止め装置として有効であり、特に氷雪路では高い性能を発揮します。しかし、基本的には駆動輪2輪にのみ装着するために走行安定性に欠け、乗り心地も非常に悪くなります。また、非降雪地では外さなければなりません。こういったタイヤチェーンの欠点を補っているのがスタッドレスタイヤです。


このタイヤは、あらかじめ車に適合する別のホイールに組み付けてホイールバランスを取っておけば、必要になったときには比較的簡単に車につけることができます。降雪地区では9月ごろから準備を始め、10月ごろには何時でも交換できるようにしているドライバーがほとんどです。10月下旬から11月の初雪までには交換を終え、3月下旬ごろまでスタッドレスタイヤを使用するのが一般的だといわれています。


スタッドレスタイヤにはスリップサインと同じように、プラットフォームと言われる印がついています。残り溝がそこに到達すると、冬用タイヤとしての機能が失われたことになります。スタッドレスタイヤは、非降雪路面での性能は夏用タイヤほどではありません。オールシーズンタイヤではありませんから、用途に合った使い方をするのがベストだといえるでしょう。